Docker Desktopとは?

Docker DesktopはWindows/Mac向けのDockerアプリケーションで、グラフィカルな管理画面を提供します。コマンドラインに慣れていない初心者でも、直感的にDockerを操作できます。

💡 こんな人におすすめ

  • コマンドラインに慣れていない初心者
  • 視覚的にコンテナの状態を確認したい人
  • ログやファイルをブラウザのように閲覧したい人
  • 複雑なコマンドを覚えたくない人

Docker Desktopの起動

インストール後、アプリケーションを起動すると、右下のタスクバー(Windows)またはメニューバー(Mac)にDockerアイコンが表示されます。アイコンをクリックして「Dashboard」を選択すると管理画面が開きます。

Containersタブ - コンテナ管理

最もよく使うタブです。実行中・停止中のコンテナを一覧で確認し、操作できます。

コンテナの起動/停止

GUI操作

コンテナ名の右側にある再生ボタン(▶)/停止ボタン(■)をクリック

対応するコマンド

# 起動
docker start <コンテナID>

# 停止
docker stop <コンテナID>

コンテナの削除

GUI操作

コンテナ名の右側にあるゴミ箱アイコンをクリック。確認ダイアログで「Delete」をクリック

対応するコマンド

# 停止してから削除
docker stop <コンテナID>
docker rm <コンテナID>

# 強制削除
docker rm -f <コンテナID>

ログの表示

GUI操作

コンテナ名をクリックして、上部の「Logs」タブを選択。リアルタイムでログが流れます

対応するコマンド

# ログを表示
docker logs <コンテナID>

# リアルタイムで表示
docker logs -f <コンテナID>

コンテナ内に入る(ターミナル)

GUI操作

コンテナ名をクリックして、上部の「Terminal」タブを選択。ブラウザ内でターミナルが開きます

対応するコマンド

# bashで入る
docker exec -it <コンテナID> bash

# shで入る(bashがない場合)
docker exec -it <コンテナID> sh

ファイルの閲覧

GUI操作

コンテナ名をクリックして、上部の「Files」タブを選択。コンテナ内のファイルシステムをエクスプローラーのように閲覧できます

対応するコマンド

# ディレクトリ一覧を表示
docker exec <コンテナID> ls -la /path

# ファイルの内容を表示
docker exec <コンテナID> cat /path/to/file

コンテナの詳細情報(Inspect)

GUI操作

コンテナ名をクリックして、上部の「Inspect」タブを選択。JSON形式で詳細情報を確認できます

対応するコマンド

# 詳細情報を表示
docker inspect <コンテナID>

統計情報(Stats)

GUI操作

コンテナ名をクリックして、上部の「Stats」タブを選択。CPU・メモリ・ネットワーク使用量をグラフで確認できます

対応するコマンド

# リアルタイム統計情報
docker stats

# 特定のコンテナのみ
docker stats <コンテナID>

Imagesタブ - イメージ管理

ローカルに保存されているDockerイメージを管理できます。

イメージの一覧表示

GUI操作

「Images」タブをクリックすると、ローカルの全イメージが一覧表示されます。イメージ名、タグ、サイズ、作成日時が確認できます

対応するコマンド

# イメージ一覧を表示
docker images

# 詳細表示
docker images --all

イメージからコンテナを起動

GUI操作

イメージ名の右側にある再生ボタン(▶)をクリック。設定ダイアログでポートやボリュームを指定して「Run」をクリック

対応するコマンド

# 基本的な起動
docker run <イメージ名>

# バックグラウンドで起動
docker run -d <イメージ名>

# ポートを指定して起動
docker run -p 3000:3000 <イメージ名>

イメージの削除

GUI操作

イメージ名の右側にあるゴミ箱アイコンをクリック。確認ダイアログで「Remove」をクリック

対応するコマンド

# イメージを削除
docker rmi <イメージID>

# 強制削除
docker rmi -f <イメージID>

イメージの詳細情報

GUI操作

イメージ名をクリックすると、レイヤー構成や履歴、使用しているボリュームなどの詳細情報が表示されます

対応するコマンド

# イメージの詳細情報
docker inspect <イメージID>

# イメージの履歴
docker history <イメージID>

未使用イメージの一括削除

GUI操作

Imagesタブ右上の「Clean up」ボタンをクリック。未使用のイメージを選択して削除できます

対応するコマンド

# 未使用イメージを削除
docker image prune

# 全ての未使用イメージを削除
docker image prune -a

Volumesタブ - ボリューム管理

データを永続化するためのボリュームを管理できます。

ボリュームの一覧表示

GUI操作

「Volumes」タブをクリックすると、全ボリュームが一覧表示されます。ボリューム名、サイズ、作成日時が確認できます

対応するコマンド

# ボリューム一覧を表示
docker volume ls

# 詳細表示
docker volume ls --format "table {{.Name}}\t{{.Driver}}\t{{.Mountpoint}}"

ボリュームの中身を確認

GUI操作

ボリューム名をクリックすると、「Data」タブで中身のファイルを閲覧できます。「In Use」タブでどのコンテナが使用しているかも確認できます

対応するコマンド

# ボリュームの詳細情報
docker volume inspect <ボリューム名>

# ボリュームの中身を確認(一時コンテナを使用)
docker run --rm -v <ボリューム名>:/data alpine ls -la /data

ボリュームの削除

GUI操作

ボリューム名の右側にあるゴミ箱アイコンをクリック。使用中のボリュームは削除できません

対応するコマンド

# ボリュームを削除
docker volume rm <ボリューム名>

# 未使用ボリュームを全て削除
docker volume prune

Dev Environmentsタブ - 開発環境

GitリポジトリからプロジェクトをクローンしてDocker環境を自動構築できる機能です。(実験的機能)

💡 Dev Environmentsでできること

  • GitリポジトリのURLを入力するだけで環境構築
  • VSCodeや他のIDEと統合して開発
  • チーム全体で同じ開発環境を共有

Settingsメニュー - 設定

右上の歯車アイコンから設定画面を開けます。

主な設定項目

General(全般)

  • 起動時の自動起動設定
  • 更新の自動チェック
  • 使用統計の送信設定

Resources(リソース)

  • CPU数の割り当て
  • メモリの割り当て
  • ディスクイメージのサイズ
  • ファイル共有の設定

Docker Engine

  • Dockerデーモンの設定(JSON形式)
  • 実験的機能の有効化

Kubernetes

  • Kubernetesの有効化/無効化
  • Kubernetesクラスタの設定

Troubleshoot - トラブルシューティング機能

Docker Desktopが正常に動作しない場合に使える診断ツールです。

診断機能

GUI操作

右上のバグアイコン → 「Troubleshoot」をクリック

機能

  • Restart Docker Desktop:Docker Desktopを再起動
  • Reset to factory defaults:初期状態にリセット(全データ削除)
  • Clean / Purge data:キャッシュやログをクリーンアップ
  • Get support:サポート情報の取得

GUIではできないこと

以下の操作はコマンドラインの方が便利、または必須です。

⚠️ コマンドラインが必要な操作

  • Docker Composeの操作:docker compose up/down などの複数コンテナ管理
  • 複雑なオプション指定:細かいネットワーク設定やセキュリティオプション
  • 自動化・スクリプト:繰り返し実行する操作やCI/CD
  • 複数リソースの一括操作:全コンテナの停止や全イメージの削除など
  • Dockerfileからのビルド:docker build

💡 使い分けのコツ

  • GUI:状態確認、個別操作、初心者の学習
  • CLI:開発作業、自動化、複数リソース操作

まずはGUIで慣れて、徐々にコマンドラインを覚えていくのがおすすめです。

便利な機能

クイックアクション

Containersタブで複数のコンテナを選択(Ctrl/Cmdキー + クリック)して、一括で起動/停止/削除できます。

検索機能

各タブの上部にある検索ボックスで、コンテナ名やイメージ名を絞り込めます。大量のコンテナがある時に便利です。

ソート機能

リストのヘッダーをクリックすると、名前、状態、作成日時などでソートできます。

コピー機能

コンテナIDやイメージIDをクリックすると自動でクリップボードにコピーされます。コマンドラインで使う時に便利です。